::: プロデューサー日記 :::
山下 治城
Haruki Yamashita
チーフ・プロデューサー
チーフ・プロデューサー
鳥取県 倉吉市
■趣味
舞台を見る。映画(ドキュメンタリーからアニメーションまで)。読書。
■座右の銘
大局観とディテイル
■尊敬する人
宮崎駿
■好きな食べ物
カレー・ラーメン・寿司・蕎麦
■プレイスポット
劇場&映画館
■チャームポイント
ものを見る、まなざし。
■一番大切なものは?
自分に正直であること。
■休日何してる?
舞台鑑賞・映画鑑賞・料理
■好きなCMは?その理由は?
サントリーローヤル「ランボー」篇 学生時代に見た、このCMがきっかけで、僕はこの業界に入った。
■どんなPrになりたい?
矜持をもった人間として生きていきたい。
【代表作品】
◎エステー化学:消臭力
◎三井住友海上火災:企業
◎総務省:参議院選挙
◎レダ:プチシルマ シリーズ
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2008/05/23 - 07:44
「テレビ進化論」境真良(@講談社現代新書) 仕事の周辺
タイトルは明らかに、梅田望夫「ウェブ進化論」を意識してのことだろう。
豊洲の紀伊国屋書店に1冊だけ置いてあった。
先日、渋谷のブックファーストに行くと、大量に平積みされていた。
新聞広告で見て、興味を覚える。
いまだに書籍などに関しては
新聞から、偶然の出会いの情報を求めている。
アマゾンのオススメ機能とは違った偶有性がここにはある。
同じ意味で編集された、書店にも同じようなことが言える。
青山ブックセンターなどはその最たるものだろう。
著者の境真良は元官僚。
経済産業省でコンテンツ政策に携わっていた。
現在は早稲田大学客員准教授。
元官僚だけあって、語り口が官僚っぽいのが面白い。
日本のコンテンツ界、いや通信産業と放送産業までを
包括した論旨を展開する。
2011年に地上デジタル放送に完全に移行するための
業界の未来を描いている。
官僚とは国の未来を思い描ける人がならなければならないんだな、
と改めて思う。
そのためには減点法ではなく加点方的な評価のシステムが出来ると、
官僚という仕事がもっと魅力的になるのではないだろうか?
しかし、そのような志向を持つものは官の世界から飛び出し、独立する。
先日、東大に多くの人材を送りこまれている高校出身の方が、
同窓会に出席された話を聞いた。
卒業してから会社を変わっていない人の方が少ない。と。
ここに時代の気分を感じる。
とともに大きな価値観の変化が
この20-30年の間にあったのだろう。
本書はまず、「ギョーカイ」の特殊性から語られる。
歴史的な認識なくしてはものごとを語れないというのは
どの世界に於いても同じである。
芸能界、TV業界、映画業界など、彼らは自分たちの持っている
既得権益を守りたいと思ってる。当然である。
既得権益の中から利益は生まれてくる。
いつまでもブラックボックスのような状態で
ものごとが作られているならばそれでよかったのかも知れない。
しかしパソコンとインターネットの普及によって
そのこと自体が現実的に崩壊しつつある。
誰でも、コンテンツを簡単に作る事が出来、
そして誰でもがインターネットを通じて発信できるようになった。
そのことによってギョーカイのブラックボックスは崩壊しつつある。
日産のNOTEのCMなどで起用された「GOLDEN EGGS」や
アニメーション作家「新海誠」の登場などはまさにその典型的な例である。
特に、これらのコンテンツはタレントさんが絡まないのでさらに浸透しやすい。
タレントをコンテンツに登場してもらうというところになると、
芸能界と仁義を切り結ぶという必要が出てくる。
しかし、それも徐々にではあるが崩れつつある。
芸能プロダクション自体が新しいコンテンツメーカーとして
新しい才能を多くの場所に求めているからである。
そのためには、多くのことを学び知り、審美眼を磨く必要が
ますます重要になってくるだろう。
優れた才能が出やすくなったという意味では、
大きなチャンスが僕たちの目の前にある。
その審美眼(「目利き」みたいなもの?)を持った人が
優秀なプロデューサーになっていく可能性は大いにある。
実行力がそれに伴う必要があるので一筋縄ではいかないのだが。
それは熱意という言葉に置き換える事が出来るだろう。
映像コンテンツのロングテールという話も面白かった。
いままではマイナーな映像表現だったカルトのようなものが、
ある層に強く受けいれられることによって、
新たな映像コンテンツの価値が生まれてくるということは
いままでになかった現象かも知れない。
そのコンテンツが瞬時に検索され、
そこに広告の課金システムを組み入れていこうとするのが
グーグルの野望であり、U-TUBEを買収した理由のひとつであるだろう。
映像の好みのオススメシステムに近いものが出来つつある現在、
実現性の高い話だろう。
画質の問題も早晩改善されるということも記してあった。
第二日テレの土屋敏男は言う。
「コンテンツの力の源泉は『個の狂気』である。」
と。
そういった個に負けないように、
コンテンツメーカーたちは日々、「審美眼」を磨き、
「努力」しつづけなければならないのだと改めて思った。
最後に、デジタルコンテンツ法制という考え方に興味を持った。
この法制化が、官主導で行われるのだろうか?
そしてこの法律がデジタルコンテンツの
改革の旗手となりうるのだろうか?